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BSPCの特長 - BSPC研究会|高炉スラグ微粉末を用いた高耐久性PC構造物

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BSPCの特長

ダウンロード BSPCのカタログをダウンロード頂けます。

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BSPCとは

高炉スラグ微粉末を用いた高耐久性PC構造物を、英語表記の頭文字を組み合わせて「BSPC」と略称しております。
BSPCは、一般にPC構造物に用いられている早強セメントの50%を、比表面積6000cm2/gの高炉スラグ微粉末に置換したコンクリートを用います。

塩害に強い

海上部や海岸線付近では飛来塩分によってコンクリート中に塩分が浸透し、鋼材を発錆させ耐荷力を低下させます。

これに対し、BSPCは一般のコンクリートよりも緻密であるため、塩分を表層部分で遮断し内部への拡散を抑制します。

塩害抑制効果

 沖縄県沿岸部に11年間暴露

塩害抑制効果
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塩害抑制効果
写真の見方

電子線マイクロアナライザーによる写真です。白っぽくなっている部分が塩化物イオンの浸透を表します。

塩化物イオンの浸透深さ試算

供用期間100年後の予測塩化物イオン浸透深さ
供用期間100年後の予測塩化物イオン浸透深さ

100年間供用した場合に、コンクリート中の塩化物イオン濃度が鋼材腐食発生限界濃度(BSPCは高炉セメントB種相当の値を適用しました)となる深さを上記の暴露試験結果より試算しました。

 

試算条件
塩化物イオンの拡散係数:早強単味は 0.221cm2/年,
BSPCは 0.110cm2/年
表面塩化物イオン濃度:13kg/m3

実測値の最大値は8.32kg/m3でありますが、

木学会が示す飛沫帯の条件を適用して試算を行いました。)

凍結防止剤に強い

塩化カルシウムやカルシウムマグネシウムアセテート等の凍結防止剤がコンクリートに侵入すると、コンクリート硬化体中の水酸化カルシウムが溶脱し劣化します。これに凍結融解作用が加わるとコンクリートの劣化は著しく進行します。

これに対し、高炉スラグ微粉末を用いたコンクリートは組織を緻密化させ、水酸化カルシウムの溶脱を抑制します。

凍結防止剤について

凍結防止剤には塩化ナトリウム(NaCl)、塩化カルシウム(CaCl2)、CMA(カルシウムマグネシウムアセテート)などがあります。

実験結果

凍結防止剤溶液に6ヶ月浸漬
(日本材料学会委託研究結果)

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ASRに強い

ASR抑制効果について

BSPCのASR抑制効果

高炉スラグ微粉末がアルカリ骨材反応(ASR)の膨張を抑制する理由として、以下の3点が考えられます。

 ① 水酸化カルシウムの減少
 ② アルカリイオンの移動速度の減少
 ③ アルカリ希釈効果

ASR抑制対策

国土交通省のASR抑制対策は以下の3項目があり、BSPCは対策②に該当します。
 ① コンクリート中のアルカリ総量の抑制
 ② 抑制効果のある混合セメント等の使用
 ( 一般的に、高炉スラグ微粉末は置換率40%以上で効果確認 )
 ③ 安全と認められる骨材の使用

【補足】標準的なコンクリート配合についてアルカリ総量を試算した結果、BSPCのアルカリ総量は2.2kg/m3であり、規制値3.0kg/m3以下であることを確認しています。

 
PC構造物におけるASR抑制効果の確認試験

BSPC研究会では、BSPCのASR抑制効果の確認試験として、反応性骨材を用いて多量のアルカリ分を添加したPC梁試験体を製作し、8年を超える促進暴露試験を実施しました。上記PC梁試験体を岐阜市郊外に位置する工場敷地内にて屋外暴露試験を実施しており、現在暴露期間は8年を超え、BSPCのASR抑制効果が確認されております。

PC構造物におけるASR抑制効果(1)

PC構造物におけるASR抑制効果(1)
そり量の経時変化

ASR膨張を促進させるため、多量のNaCl(等価Na2O量で10kg/m3)を添加したことで、
8年7ヶ月の暴露期間において、顕著な差が出ました。

PC構造物におけるASR抑制効果(2) PC構造物におけるASR抑制効果(2)
8年暴露後の載荷試験
8年暴露後の載荷試験 8年暴露後の載荷試験

環境に優しい

副産物の有効活用

高炉スラグ微粉末は、高炉で銑鉄を製造する際に排出される副産物であり、資源のリサイクルという観点から有効です。
また、高炉スラグ微粉末はエコマーク対象商品です。

リサイクル材料

CO2排出量の削減

セメント1tの50%を高炉スラグ微粉末6000cm2/gに置き換えることで、49%のCO2排出を削減できます。

(2016年時試算)      

CO2排出量

身近な取り組みによるCO2削減量

CO2排出量の削減